休職中ケアマネのゆるい暮らし

46歳男性既婚ケアマネがいろいろあって適応障害の診断を受けて仕事を休んで家にいる日常を綴ります。男性でそこそこがんばってきて、そこそこの年齢で、いったん立ち止まった人と共感できればいいなと思います。

サイフを拾った日

昨日、何年かぶりにサイフを拾いました。

母を連れて駅前のスーパーに行き、買い物が終わってスーパーを出たその真ん前の歩道に、ぽちょんと落ちていました。次に銀行に向かって歩きはじめたところです。

それはいかにも財布で、なぜ誰も拾わないのか、落とした人がなぜ探さないのかわかりませんでした。やや足の運びが怪しくなってきた母を連れて銀行に向かう途中だったので、このまま交番に持ち込んだら拾得物の書類やらで時間を取られるのはわかっていたし、その間母がおとなしく待ってくれるか怪しかったので数秒迷いましたが、誰かに拾われ中身を盗まれるよりは、じぶんの時間を使ってでもじぶんが拾って届けたほうがどこかの誰かのためになると思ったので、決意を固め人差し指と親指でつまみあげ、母は先にひとりで銀行へ行かせ、そのままつまんだままの状態で駅前の交番に持ち込みました。

交番の中では年配の、元警官らしき交番相談員?さんがたぶん拾われたてホヤホヤの別のサイフの中身をトレイにひとつひとつだして絶賛確認中でした。

わたしは、きょうは財布の落とし物メジロ押しだなと思いましたが拾っちゃったものは仕方ないので、すみません、サイフ拾っちゃいました、と声をかけました。声をかけられた年配の交番相談員さんは顔をあげ一瞬明らかにえ、また?という顔をしましたが、確認中の拾われサイフAのトレイを奥にしまい、拾われサイフB(わたしのこと)の対応をしてくれました。

同じように新しいトレイの上にサイフBの中身をひとつひとつ出しながら、拾得物届け出の書類に転記していきます。サイフの中には免許や診察券とまあまあな現金がありました。レクサスのクレジットカードもあったので、レクサスオーナーなのでしょう。拾った歩道のすぐ前が駅前の駐車スペース前だったので、サイフを落としたことに気づかずそのまま乗って帰ったと思われます気づかず無免許で。

免許証が入っていたのでたぶんすぐ見つかるだろうとその交番相談員さんは言いました。書類には拾得物を落とした人が見つかった場合のお礼をもらうのか、放棄するのか選んでチェックする欄があり、ぼくはお礼をもらうほうにチェックをしました。交番相談員さんはちょっと驚いた顔をしましたが、車をスーパーに止めたままちょっと銀行に行く途中に善意で拾っていて、すでにここまででまあまあな時間が経過しており、母も待たせているし、何よりスーパーの延長した駐車料金をだれが負担するべきか考えると、落とした人だと思ったからです。

交番相談員さんに届け出書類の複写をもらって母を連れてスーパーに戻り車を駐車場から出すところで、支払額は0円でした。ああよかった、と思いその日は母を実家に送り届け、自宅に戻りました。

で、本日の14時ごろに落とし主から私の携帯に連絡がありました。

声は同年代くらいの女性の声で、拾ってくれたことのお礼を述べてくれ、今日の午後に受診予定だったので、診察券も保険証もなにもかも戻ってきて本当に助かったとのことでした。

お礼の件ですが、と切り出されたので、辞退することにしました。結局駐車料金はかからなかったし、自分もサイフを落としたことがありちゃんと戻ってきたことがあることを話し、わざわざお電話を下さったのでそれで大丈夫です、というと先方もちょっとわらって受け入れてくれました。

では、お互い気を付けましょう、と最後に言って電話を切りました。

明日の簿記試験に向けて頑張るのみです。